第23話 「甲午(きのえうま)〈今年〉」の年は様々な災(わざわ)いのある年。

昔から言い伝えに「甲午の年は、災いが起きる」と言われています。今年は韓国で客船「セウォル号」が沈没して、300人以上の死者行方不明者を出しました。ウクライナ情勢は一つ間違えば「第三次世界大戦になる危険をはらんでいます。更に各国でも紛争が起きています。

今年は台風やゲリラ豪雨が多い年のようです。爆弾低気圧も各地で派生するでしょう。様々な流行病は鶏や豚だけではなく、人間にも起きています。1954年(昭和29年)の甲午の年には、9月26日の台風により青函連絡船(せいかんれんらくせん)の洞爺丸(とうやまる)を始め四隻の貨物船が転覆遭難し、合わせて死者行方不明者は1,155人も出ました。

3月1日には中部太平洋でマグロ漁船第五福竜丸が操業中に水爆実験に遭い、乗組員23名が被爆しました。さらにこの年に自衛隊が発足して再軍備に向かいました。

1894年(明治27年)の3月に朝鮮で甲午農民戦争が勃発(ぼっぱつ)してそれを契機に日清戦争が勃発し、そして日露戦争(にちろせんそう)へと向かい多数の戦死者を出しました。

1834年(天保5年)には、東北地方が大飢饉(だいききん)になり東北各地で一揆が起きました。7月11日には大阪堂島(どうじま)新地で大火災になり、約7,560戸が消失しそれを境に大不況が起こりました。

「甲午」の災害は過去の例から見ても、どの様な事が起きるかわかりません。「備えあれば憂いなし」の喩えのように、神仏の御加護を強くしましょう。「祈る所に福来たる」の教えもあります。

今年はことに気候の変動が激しく、震災・戦災が各地で起きています。「苦しい時の神頼み」も身を守る為の智恵です。

吉祥寺・昇華山阿羅耶識院本堂の
京都・奈良の名刹寺院の仏像(写仏)三十八体の一体
奈良・新薬師寺の薬師十二神将
酉年生まれの神様
眞達羅(しんだら)大将
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