第16話 「四字熟語」の話。

日本人は「四字熟語」が好きです。「不撓不屈(ふとうふくつ)」とか「切磋琢磨(せっさたくま)」とか「先手必勝(せんてひっしょう)」とか「栄枯盛衰(えいこせいすい)」とか「馬耳東風(ばじとうふう)」とか様々な熟語があり、その他にも茶道の精神を表す「一期一会(いちごいちえ)」や、武道では「無念無想(むねんむそう)」や四字熟語は数々あり、仏教にも数多くの四字熟語があります。お相撲さんが誓いの言葉に使う「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」は仏教の大切な誓いの言葉です。仏教のお祈りや御祈願には様々の熟語があります。「心願成就」や「開運勝利」や「当病平癒」等々です。
仏教熟語の中でよく使われている「四字熟語」は「諸行無常(しょぎょうむじょう)」です。日本の仏教宗派では様々な仏教熟語があります。
特に天台宗では「照干一隅(しょうういちぐう)」に「忘己利他(もうこりた)」や「和顔愛語(わげんあいご)」が多いようです。
殊に「和顔愛語(わげんあいご)」は、「大無量寿経(だいむりょうじゅきょう)」の中の一節で、人間にとって最も大切な言葉です。
「和顔愛語」は仏教辞典では「やわらなか顔色と優しい言葉。やわらいだ笑顔をし、親愛の情のこもった穏やかな言葉をかわすこと。なごやかな顔、愛情ある言葉で他人に摂する事」です。
人間、殊に最近の日本人には「和顔愛語」が欠如しているようで、「我利我欲」の熟語を地で行く人が多くなりました。時の総理大臣も「民主友愛」を自分の都合の良い言葉にすり替えたり、「国民第一」を掲げた「ご都合主義」の元首相達が居るようで、「和顔愛語」の言葉は「有名無実」に踏みつぶされているのが現実です。
是非、「忘己利他(もうこりた)」と「和顔愛語(わげんあいご)」を実践する家庭の自覚と学校が奉仕と慈しみの心を実践する教育を望みます。

吉祥寺・昇華山阿羅耶識院本堂の
京都・奈良の名刹寺院の仏像(写仏)三十八体の一体
奈良・新薬師寺の薬師十二神将
寅年生まれの神様
迷企羅(めきら)大将
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